[映画]猿の惑星:新世紀[レビュー]




猿の惑星 シリーズの最新作にして、完全新シリーズの猿の惑星: 創世記に続く第二作の本映画・猿の惑星:新世紀。
猿の惑星: 創世記のヒットをきっかけにシリーズ化が決定した作品ですが本作はシリーズの中でも特に評価が高いものでした。さらに興行収入でも前作が4億ドルだったのに対して今作は7億ドル。ここまで伸びたのは前作以上に今作が出来がよかったということの証でもあります。リック・ジャッファ&アマンダ・シルヴァーすごいです。(最後で説明します)

レビュー

物語は前作の10年後でALZ113ウィルスをきっかけに多くの人々が亡くなり人類の文明の崩壊。抗体を持った人々がかろうじて生きているという世界観。

それと同時にALZ113をきっかけに高い知能を得た猿たちはミュアウッズの森の奥に集落で暮らしていた。彼らは人間たちと係わり合いを持たないように生活している。

作品の最初から中々重い雰囲気で始まりほとんど猿がメインの物語かなと思わせる。パッとみるとただの猿が動いてるシーンだがよく見るとほとんどCG。
CGで動物たちが描かれる作品でここまでリアルで綺麗な映像はあまり見ない。何より動きが激しいにもかかわらず荒い感じもしない。

人間たちが猿たちの集落の程近くの森に入ってしまい、一匹の猿を負傷させてしまうことから人間と猿たちのかかわりが始まってしまう。

なぜ猿たちの場所に10年間もこなかったのに来たかというと、人間たちは文明が廃れてしまったため発電が滞ってしまったため水力発電を動かすことを考えていてその水力発電が偶然にも猿の集落にあったことが理由で出会ってしまった。

あらすじはこのくらいにして・・・

ともかくこの作品の凄い事はすべての行動に感情移入できるということ。

猿のリーダーであるシーザーは頭がよく、行動のひとつひとつが繊細かつ仲間を大切にし、攻撃をすればどうなるかも理解している。ゆえに人間とは戦わないようにしている。そういう心を両方が持っているのでご都合主義なことが起こらない。なぜその人物がそのような行動をしたのか、どうしてその思考にいたったのかがしっかりと有ってからのものだ。猿側も人間側も争うべきではないことを理解しているが苦渋の選択が必要ということ。

今作の悪役であるコバという猿がいるのだが人間たちを憎んでいて、人間たちを信用することができない役回りがゆえに人間たちに戦いを仕掛けてしまう。率直に言ってコバがいなければ戦いは起こらなかっただろうし平和になっていたはず。しかし、ただの悪として頭が悪いわけではない。なぜそうなってしまったのか、その行動にいたったまでが十分に説明されていた。

もう一人の物語の重要な脇役であるドレイファス。良識のある市長みたい風貌で町?の取り纏めを行っている。所々で敵に対する恐怖心が描かれていて苦渋の選択を行っていた。最後の方に主人公のマルコムと口論になるが見てる側としては何やってるんだと思ってもドレイファスにはドレイファスのきもちが有ったと変な気分にはならない。

まとめ

ともかく二時間みていてずっと飽きないで見ることができた作品でした。

余談ですが、大手のFOX製作なので映像美はどこの作品とも引けをとらないない傑作になるのは当たり前。ただ、全映画で問題になっているのは脚本。どれだけ映画手法がすごくても結局脚本が駄目なら駄作っていうことです。その点についてこの映画は、リック・ジャッファ&アマンダ・シルヴァーというふたりの脚本家によって製作されています。調べてみると監督などが変わってもこれだけは変化していないのでヒットの理由はこの二人のおかげのようですね。

なお、世界中で大ヒットのジュラシック・ワールドも脚本書いていて言われて見れば雰囲気似てたなあといまさらながらに感じています。

これからは公開される作品では白鯨との闘いやアバター3などもやっているみたいなので製作の予算的に考えてもこの二つは見て損はないと思います。

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