ソロモンの偽証、宮部みゆき先生の10年近くにわたって連載され完結した超長編推理小説。三冊に分かれているその本のページ数は2100ページを超えています。
そんな作品が映画化されるということで時間が足りるのか疑問になっていましたが、
なんと前後編で267分という映画としては異例の作品についてレビューしていきたいと思います。
前編
問題の前編です。総合的にはよかったのですがここだけは辛口です。
1990年に柏木卓也の遺体が発見されるところから始まります。
なぜ亡くなってしまったのかというのが焦点になり、屋上から飛び降りたのが原因ではあるのですが、それがいじめがあったからなのかそうではないのか、様々な人間模様が展開されて、過去話などですが・・・
これが1時間以上にわたって永遠に流されます。推理小説なので推理部分にあたりますが、
ともかく長すぎました。
その上、心境を表現するためなのか、カメラ定点ではなく手で持って撮影されているため画面がブレているためなんだか違和感がありました。
内容がハードな上に画面がぶれる、映画は小説と違って推理するのは難しいのでサスペンスとしてみていた私には辛かったです。
一転最後の30分は面白い
前編の最後30分になって一気に面白くなります。
学校で裁判をするという斬新な設定。あくまで学校での話しなので何か罰があるというわけではありません。とのただし台詞付です。
もちろんこういうことをやるためには準備が必要。
学級裁判形式ではあるものの体育館を借り切って生徒や先生、保護者などが全員来るので公開裁判のような雰囲気になるのです。
ここまでおおっぴらにやるには役割分担をしっかり行い、色々な人を説得したり、承認などを集めるために様々なことを行います。
実はここまででわかると思いますが私は原作を読んでいないのでこういう展開にびっくりしていました。
という感じで推理編、準備編 という風に進んでいくのですが、推理編が長すぎてもう耐えられないと見るのをやめようと思ったら準備編になって心が引き込まれていきました。
そう思ったら前編が終わっていました。
前編みたら絶対に後編を見る作品
前編で一切完結せず後編の宣伝のような作品でした。
100人が後編みたいですか?と聞いたら100人が見たいというのではないでしょうか。
実際に90%以上の人が見たいといったそうです。
ですが・・・これ、前編相当評判悪くなるんじゃないでしょうか。前編が面白かったから後編見るって人はいないかと思います。
なので、前後編じゃなくて2時間58分ぐらいでまとめたら歴史に残る名作になっていたと思います。
まさかあんなことになるとは・・・
後編の売り文句で、まさかあんなことに・・・と後編の最初に主人公が言うのですが、これが本当にやめてほしくて仕方なかったです。
予想外の展開になるなんてわかってるし、自分(映画側)でいわないでくださいと・・・
後編はすごく面白い
ネタバレになってしまうので詳しく語ることはできないのですが、丁寧に謎解きがされていきます。
正直なことをいえば開始20分ぐらいでオチは読めていましたし、結果も大体予測はついていました。ですが、ここまで我慢させられた後の丁寧な謎解きは面白さが倍増していました。
まとめ
前編は40点で後編は90点 後編を見れば前編の評価が上がることは間違いないのです!
ただ、映画館で見た人はちょっと可哀想な感じもしますね。
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